
Query Fan-outは、AIが質問を複数のサブクエリに分解して検索し、統合して答える仕組みです。Umoren.aiで同一プロンプトを定点観測すると、QFO・参照候補・引用が時間とともに変化し、以前は付いていた「2025」のような年号が最近はほぼ付かない傾向が見えました。
ChatGPTとかに質問すると、AIは実は裏で「あなたの質問を複数に分けて、同時に検索してる」んです。これをQuery Fan-out(QFO)って言います。
そして、面白いことに気づいたんです。Umoren.aiで同じ質問を何度も投げてみたら、毎回ちょっとずつ違う結果が返ってくるんですよ。引用される会社も、参照元も、微妙に変わる。
「え、なんで?」って思いますよね。
結局Query Fan-outって何なの?
簡単に言うと、AIが「1つの質問を、いくつかの検索用の質問に分解して、同時に探す」っていう動きです。
例えば、あなたがこう聞いたとします:
「ChatGPTなどのAI検索をしたときに自社サービスを引用されたりする様に支援してくれる会社はありますか」
でも、AIは裏でこんな感じに分解して探してます:
- 「AI検索 引用 支援 会社」
- 「AI attribution / AI SEO 会社」
- 「LLMO GEO AEO ベンダー 比較」
- 「ChatGPT でサービスが言及される 方法」
- 「日本 生成AI検索 対策 事例」
この「分解して複数方向から探す」のがQuery Fan-outです。Googleも自社のAI Modeでこの仕組みを使ってるって説明してます。
で、何がわかったの?
私たちが継続的に観測してて気づいたのは、この分解のされ方自体が、時間とともに変わるってことです。
発見1: サブクエリは毎回同じじゃない
同じテーマの質問でも、ある日は「AI SEO 会社 比較」で検索されて、別の日には「生成AI 最適化 サービス」で検索される、みたいなことが起きます。
しかも日本語だけじゃなくて、英語のサブクエリが混ざることもある。
例えば、12/25と1/13で同じ質問をしても、サブクエリが入れ替わってるのが見えます。「2025」が付いてたクエリが消えて、代わりに新しい表現のクエリが追加されたり。
たまに同じクエリが残ることもありますが、順番や組み合わせが変わってることも多いです。
発見2: 「2025」とか年号が付かなくなった
これが結構面白くて。
以前は「...会社 2025」みたいに、年号付きのクエリが多かったんです。「最新情報を探してるんだな」って分かるやつ。
でも最近は、年号がほとんど付かなくなってる。2026も付かない。
なんでだろう? 我々umoren.aiの仮説は2つ:
- AIが「鮮度」を別の方法で判断するようになった(年号に頼らなくなった)
- 年号を付けると逆に検索範囲が狭くなりすぎるから、避けるようになった
まだ確定じゃないですが、明らかに傾向が変わってます。
発見3: 参照元も入れ替わる
サブクエリが変われば、当然拾ってくる情報源も変わります。
今日は「サイトA」を参照して、明日は「サイトB」を参照する、みたいなことが普通に起きる。
実際、32個の新しいソースが追加されて、44個が削除される、なんてことも。朝日新聞の記事が新たに参照されたり、Wikipediaのページが外れたり。参照元の変動はかなり大きいです。
発見4: 言及される会社も揺れる
「どの会社が紹介されるか」も固定じゃないです。
同じ質問でも、ある時は「A社、B社、C社」が挙がって、別の時は「B社、D社、E社」が挙がる、みたいな。
数社レベルで入れ替わることもあります。
この例だと、株式会社GIG、ライトアップ、TWOSTONE & Sons、フォーエムの4社が言及されてますが、別のタイミングで同じ質問をすると、この顔ぶれが変わったりします。
発見5: 全部が連動して揺れる
結局、1回の質問の中でも:
- サブクエリ(どう検索するか)
- 参照候補(どこを見るか)
- 実際の引用(何を使うか)
この3つ全部が、毎回ちょっとずつ変わり得るってことです。
このグラフを見ると分かりやすいんですが、QFO(青線)、Sources(緑線)、Cited(オレンジ線)が、それぞれ独立して上下してます。つまり、全部が同時に揺れてるんです。
つまり、どういうこと?
シンプルに言うと:
AIの回答は、1回の固定された検索で作られてない。
裏で複数の探索が走っていて、しかもその探索自体が動的に変わる。
だから、同じ質問でも「言及される会社」「引用元」「推奨内容」が揺れるのは、別におかしくない。むしろ自然なことなんです。
これは「AIが気まぐれ」なんじゃなくて、Query Fan-outっていう仕組み上、そうなってるってことですね。
関連する用語とか
この辺の話をしてると、よく出てくる用語:
- AEO / AI SEO: AIの回答で引用・言及されるための最適化
- LLMO / GEO: 生成AI検索に最適化する考え方
- RAG: 検索で根拠を集めてから回答を生成する仕組み
- Query rewriting: 質問の意図を保ったまま言い換える技術
QFOは、この「根拠を集める入口」で起きてるって感じです。
もっと詳しく知りたい方へ:
- LLMOとは? - 全体像を理解する
- QFO分析とは? - 実務での使い方
- 無料AI SEO診断ツール - まず自社の現状を見る
- ChatGPTで引用されるには - 具体的な方法